卒論研究の手順3−資料読解


 長らく手に入らなかった資料がコピーや本を買ったりすることによって手に入ると、それだけで安心してしまって読まない、という場合が多々ある(私がそうだが私だけではないだろう)が、それでは研究は出来ない。文学研究とは早い話が読むことと書くことであり、資料収集は読むための手段に過ぎない。作品についても参考文献についても、読むことに最大の時間をかける必要がある。来る日も来る日も読み続ける、という時期を経験する必要がある。またそれが文学研究の楽しみなのでもある。読書三昧の日々を経験すること。読む中から様々な問題が見つかるはずである。逆に読んでもいないのに、何をテーマにしたらいいかわからないと言う人が多い。当たり前である。文学研究は読むことの中からしか生まれない、と心得るべし。