1998年(平成10年)


百人一首藤原義孝詠の解釈−平野由紀子・桑田明説の検討を中心に−
古典文学ゼミ論集11号1998年3月5日p40-52.
 百人一首の藤原義孝詠「君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな」は従来解釈の揺れが無かったが、昭和50年代安東次男・桑田明・平野由紀子によって相次いで新説が出された。そこで検討の結果、解釈は従来通りでよいという結果になったが、この問題は百人一首の成立や歌語「思ひけるかな」の問題にも波及する問題であったことが浮き彫りになった。